with コロナ時代の撮影を取り巻く環境の変化

激変した撮影現場の光景

2020年に日本でも起こった新型コロナウィルス感染拡大によって、テレビ・映画・コマーシャルなどの映像メディア、そして雑誌などのメディアにおいても大きな変化が起こりました。それは、各現場における感染症対策の徹底です。

必然的に大人数での撮影となることから、一度目の緊急事態宣言が発出された時には原則停止されていた撮影なども、徐々に感染症との付き合い方を学びながら再開。演者やスタッフに対する定期的なPCR検査や抗体検査の消毒の実施、スタジオ入りの際の検温、スタジオ内での撮影の際にも極力定期的に換気をおこなうほか、リハーサルの際にはマスクやフェイスシールドを装着して本番のみ飛沫に留意して撮影をするといった形で、それぞれの現場が工夫をしながら成功例を積み重ね、コロナと撮影の共存の取り組みが行われいます。

ドラマ撮影期間も必然的に長く

ドラマであれば従来、1クール(3か月)の放送のための撮影は放送1月ほど前から開始し、最終回寸前まで撮影が行われギリギリのスケジュールで制作が行われることが多くありましたが、撮影期間を長く確保したり、放送前にほぼ撮影終了しているほどの余裕をもった制作体制を敷くことによって、感染対策に万全を期すというパターンも増えてきています。キャスティングなどにおいても従来より早い段階からスケジュール調整が行われるようになっています。

メイクアップや、ヘアメイク、スタイリストなどタレントやモデル、俳優、エキストラなどとある程度近い距離で接することがあるスタッフについては、業務の際に会話を控えるなどが業界団体によってガイドラインとして提示されている場合もあるのです。

メディアが増え、撮影機会は増加。まだまだ試行錯誤は続く。

映像や紙メディアが存在する以上、撮影は必ず行われます。近年ではテレビ・映画・CMだけではなく、アマゾン、Hulu、Netflix、Abemaなどの各映像配信サービスオリジナル配信作品なども増加しているほか、WEB専用の動画CMなどコマーシャルメディアにおいても動画のバリエーションが増加。寧ろ撮影が必要となる場面は増加しているとも言えます。

多くの人がワクチン接種し、抗体を保有することができるようになれば感染症対策はある程度緩めることはできるかも知れませんが、ワクチン接種後にもコロナ感染する方の事例なども見られており、変異を繰り返すウィルスと共存しながら撮影をする努力は今後も続いていくことでしょう。

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