見ている側にはわかりづらい、スタイリストの細かな作業

スタイリストの仕事としては紙媒体または映像媒体での仕事が存在しています。
中でも映画やテレビドラマといった映像作品のスタイリングや、バラエティ番組に出演しているタレントの衣装スタイリング、紙媒体における大きな仕事としてはファッション雑誌でモデルが身に纏う衣装のスタイリングをおこなうことなどがそれに含まれます。では、それぞれどのようなこだわりを持ってスタイリストは仕事をしているのでしょうか?
見ている側には気づきづらい細かなこだわりについてご紹介していきたいと思います。

【映画・ドラマ編】物語の背景にあるものを探り、世界観を作り上げる一つの手助けに

映画やドラマのスタイリングにおいて重要なポイントは、その人物がどのような自分か?を監督やディレクター、カバンや靴などの持ち道具を担当するスタッフや、特には出演者本人とディスカッションしながら、決めていくという重要な役目を担います。
人が身に付けるものは、その人がどのような趣味の人なのか、どんな色を好むのか経済的に豊かなのか?といったものが如実に現れる部分となります。

小説や漫画といったものがあれば、打合せの前にそれぞれのキャラクターについて良く考え、ハイブランドを好む人物なのか?それともファストファッションなどを中心としたカジュアルなものを好む人物なのか?といった具合に、
バックボーンを探りながら、流行なども取り入れつつ俳優が身に付ける衣装を選んでいくのです。

衣装合わせの段階では、実際に役者本人が身に付けられるよう何十通りにもなるコーディネートができるよう、豊富な衣装を用意しておくことが求められます。

また、実際に撮影に使用する段階になれば衣装協力の正式な打診など、必要となる作業は山ほどある状態となりますので、大きな作品の場合には複数のスタイリストがアシスタントも含めて協力しあいながら人るの作品を作り上げていくこととなります。

【バラエティ番組編】他の出演者とのかぶりを予防する

バラエティ番組に出演してるタレントさんの衣装はというと、まだ駆け出しのタレントや、芸人などの場合は私服で出演したり、アイドルの場合はユニフォームのような歌衣装を身に付けたりもしますが、名の売れた俳優や芸人さんの場合など売れっ子に
なれば担当スタイリストが衣装を用意し、それを本番で身に付けるというパターンが増えてきます。

この際に重要となるのが、他の出演タレントとの衣装調整です。例えば5~6人程度のタレントが出演する番組において白いニット下はジーパンという出演者が3人いたらどう映るでしょうか?見ている側からすれば、パッとみた瞬間誰だかわかりづらいという印象になると思います。

そういったことが起こらないよう、常に番組収録の際には複数のパターンの組み合わせを用意し、他の出演者のスタイリストやマネージャー、番組の現場スタッフとも連携しながら、あまり似通った柄や素材などが同じ番組の出演者においてかぶらないようにするというのもスタイリストの重要な仕事です。

【紙媒体編】厳しいチェックを通過するための提案力

雑誌の特集記事のスタイリングなどの場合には、事前に特集ページの構成ラフが手渡されそれを何十という組み合わせを提案することとなります。特に特集記事は雑誌の顔となるため、担当編集者のチェックだけではなく、副編集長・編集長の厳しいチェックも存在していますので、より多くの人に必要とされるスタイリングを提案する力とうものが必要となるのです。

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